2015年9月30日 （仮訳）地衣化した子嚢菌の属、Bryoriaに関連する菌類の系統解析により、Phacopsis huuskoneniiに重複寄生する新種Tremella huuskoneniiを含むシロキクラゲ目の新系統が明らかになった Lindgren, H. et al., 2015. The phylogenetic analysis of fungi associated with lichenized ascomycete genus Bryoria reveals new lineages in the Tremellales including a new species Tremella huuskonenii hyperparasitic on Phacopsis huuskonenii. Fungal biology. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S187861461500104X [Accessed September 29, 2015]. 【R3-02240】2015/09/30投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ Bryoria属の地衣体に寄生する菌類の系統的位置を検討した結果、シロキクラゲ目内部における3つの異なるクレードの存在が明らかになった。 そのうちシロキクラゲ属sp. Aおよびsp. Bは地衣体に内生していたが、子実体や担子菌の菌糸は見出されなかった。 残りのsp. C（新種Tremella huuskonenii）は Bryoria thalli上のPhacopsis huuskoneniiに重複寄生していた。 Canada, British Columbia, Clearwater Valley （新種） Tremella huuskonenii Diederich, Myllys, Goward & Lindgren 語源…Phacopsis huuskoneniiの 【よく似た種との区別】 Tremella cetrariicola 地衣生菌である nrSSU+5.8S+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりハリガネキノリ属地衣上のPhacopsis huuskoneniiではなくTuckermanopsis属地衣を宿主とする nrSSU+5.8S+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tremella lichenicola 子実体が黒色 本種と異なり宿主がハリガネキノリ属地衣上のPhacopsis huuskoneniiでない 本種より担子器のサイズが大きい 本種と異なり担子器が2胞子性ではなく2-4胞子性 Tremella hypocenomycis 本種と異なり宿主がハリガネキノリ属地衣上のPhacopsis huuskoneniiでない 本種より担子器が成熟時ずっと長い 本種と異なり担子器に縦隔壁を有する Tremella cladoniae 担子器が比較的小型 担子器が2胞子性 担子器に横隔壁を有する 担子器が無柄 ハイフィディアを欠く nrSSU+5.8S+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり宿主がハリガネキノリ属地衣上のPhacopsis huuskoneniiでない 本種と異なり宿主にゴールを誘導する 本種より子実体がずっと淡色 nrSSU+5.8S+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tremella phaeophysciae 担子器が比較的小型 担子器が2胞子性 担子器に横隔壁を有する 担子器が無柄 ハイフィディアを欠く nrSSU+5.8S+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり宿主がハリガネキノリ属地衣上のPhacopsis huuskoneniiでない 本種と異なり宿主にゴールを誘導する 本種より子実体がずっと淡色 nrSSU+5.8S+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tremella parmeliellae 本種と異なり宿主がハリガネキノリ属地衣上のPhacopsis huuskoneniiでない 本種より子実体のサイズが小さい 本種より担子器の形態に変異が大きい 本種と異なり担子器に縦隔壁を有することがある